「西暦2050年までに、人間のサッカー世界チャンピオンに勝てる自律型ロボットチームを作ること」を目標にロボット工学や人工知能の研究を推進するための国際研究プロジェクト「ロボカップ」は、4月3日から6日までパシフィコ横浜で開催されるROBODEX2003の会場内でデモンストレーションを行います。
ロボカップは93年頃からその構想を練り始め、第一回の世界大会を97年に名古屋で開催、その後98年パリ(フランス)、99年ストックホルム(スウェーデン)、2000年メルボルン(オーストラリア)、2001年シアトル(米国)と次第に参加チーム数も増加、競技内容を充実させてきました。6回目の2002年大会は、福岡ドームで行われ、世界各国から29カ国・地域から188チームが参加、1,000人を超える研究者が集まり、その研究成果を披露、11万7千人の観客がロボカップを体験しました。
ロボカップは、サッカー部門として、ロボットのサイズや研究課題により、シミュレーションリーグ、小型ロボットリーグ、中型ロボットリーグ、4足ロボットリーグの4リーグに、昨年よりヒューマノイドロボットによるサッカーリーグが加わっています。
またサッカー部門以外では、サッカー部門で培われた技術を応用し、災害救助にシステム(ソフトウェア、ロボットなど)を開発することを目的とした「ロボカップレスキュー」、さらに、ロボットを題材にした国際的教育プロジェクトである「ロボカップジュニア」の2部門があります。
ロボカップジュニアは、ロボットの設計制作を通じて次世代のロボカップの担い手を育てる教育プログラムです。ロボカップジュニアで研究されているカリキュラムは、ロボットの設計、製作を通じて子供達の好奇心や探求心を引き出し、次世代のリーダーとなるための基礎を身に着けられるようになっています。
ロボカップレスキューでは、災害での救助活動シナリオをシミュレーションするレスキューシミュレーションリーグと、実際の災害現場を再現し、救助ロボットでの被災者発見技術を競うレスキューロボットリーグに分かれています。「9・11」の際には、ロボカップレスキューに参加したチームが、実際にレスキューロボットを現地に持ち込んで救助活動を支援しました。
今回のROBODEX2003では、ロボカップの活動紹介ということで、ロボカップジュニアのデモンストレーション(3日)と、AIBOを使った4足ロボットリーグのエキシビションマッチ(5日および6日)を催します。また、トークセッションとして、ロボカップの活動を推進している最先端の研究者によるロボカップの紹介を行います。
■ROBODEX2003でのロボカップ デモンストレーション内容|
デモンストレーション |
トークセッション |
|
|
2日(火) |
4足ロボットリーグ デモ |
|
|
3日(水) |
ロボカップジュニア 試合 |
|
|
4日(金) |
4足ロボットリーグ 調整 |
1.ロボカップジュニア |
|
5日(土) |
4足ロボットリーグ 試合 |
3.ロボカップサッカー |
|
6日(日) |
4足ロボットリーグ 試合 |
4.ヒューマノイドリーグ |
●デモンストレーション
●ロボカップ トークセッション
ロボカップ 2003は、7月にイタリア、パドヴァ市で開催されます。7月5日から9日に競技会が行われ、10、11日には、研究成果を発表する学術シンポジウムが行われます。
また、日本国内では、ロボカップジャパンオープンが、5月1日から5日まで新潟・朱鷺メッセで開催されます。ジュニア競技は4、5日に行われます。
ロボカップは、「西暦2050年までに、サッカーの世界チャンピオンに勝てる自律型ロボットチームをつくる」ことをテーマに、ロボット工学や人工知能の研究を推進するための国際的なプロジェクト。現在世界35ケ国、4000人以上の研究者・大学・企業等が参加、年一回の世界大会を頂点とした、さまざまな活動を展開。また、サッカーのみならず、次世代教育プログラムとしてのロボカップジュニアや災害救助プロジェクトであるロボカップレスキューなど、活動の広がりを見せている。
ロボカップ国際委員会
「ロボカップ」の国際運営組織。スイスにて非営利法人として登記されている。日本を始めとして、オランダ、フランス、ドイツ、イタリア、スカンジナビア、シンガポール、米国などの10数ケ国に、それぞれ国内委員会を持ち、産業界や各国政府と連携をとりながら研究を推進している。代表は浅田稔(大阪大学大学院工学研究科 知能・機能創成工学専攻 教授)。
以 上